国内MBA進学の難易度

国内MBA課程に進学するのはどのぐらの難しさなのでしょうか?

倍率

金雅美さんの日米ビジネススクールの現状と課題が示す通り、日本のMBA課程は少なくとも98学科存在します(2012年)。平均倍率はMOTを含め、倍率非公開のスクールを除くと1.5倍とのことです(これも2012年)。一方、国内MBA比較1 まとめ国内MBA比較2 まとめで示したビジネススクールの平均倍率は2.1倍です。となるとビジネススクールによって倍率に差がありそうですが、日本大学大学院グローバル・ビジネス研究科グローバル・マネジメント専攻のように消滅したビジネススクールがあることを考えると、1.0倍以下の定員割れのところもあるのでしょう。金さんの論文でも「日本のビジネススクールの半数以上が定員割れである可能性」があることを示しています。学校経営が成立するためには定員を充足させる必要があるので、選ばなければどこかのビジネススクールには入れることになります。

難易度

問題は毎年倍率3倍程度をキープしている早稲田(夜間主)、筑波GSSM、首都大、横国などの人気ビジネススクールです。3倍といっても大学受験と異なり、入試日が滅多に被ることがないのでいくらでも併願可能です。加えて、記念受験や周りに流されて受験ということはまずなく、本命受験が中心です。さらに、浪人の概念もないので落ちても入りたい限り何回でも受験できます。なので、大学受験の倍率3倍とは大きく様子が異なります。

入試はたいてい書類審査、小論文、エッセイ(研究計画書)、面接が課せられます。エッセイ(研究計画書)、面接で問われる内容は各スクールで異なりますが、総じて過去と現在と未来に大別できます。具体的には、過去はこれまでなにを学んで、どんな仕事をしてきたのか、現在はなぜ志望したのか、なにをどう研究するのか、未来はそれをどう生かせるのか、どうありたいか、などです。とても定性的な評価材料であり、当然全スクールで統一された評価基準があるわけではありません。評価基準を探るにはMBAの選び方2でも書きましたが、各スクールのホームページやアドミッションポリシーをよく読み、説明会等をフル活用してひも解く必要があります。教員一覧やシラバスからもそのスクールが期待する学生像を読み取ることができます。これを解明して適切な対策を打てれば、合格できると思います。正直、倍率よりもここが難易度を決定づける要因となるでしょう。

他にもちょっとしたテクニックがありますが、ここでは割愛いたします(メッセージ頂ければお答えできるかもしれません)。

■2018/2/12追記
国内MBA受験専門予備校NIKKEN MBA lab.の波田野さんのブログ記事をもとにした国内MBA受験専門予備校が考えるビジネススクール入学に必要なもの という記事をアップしました。併せてご参照ください。

■2016/8/9追記
選ぶべき国内MBA(夜間・東京編)という記事をアップしましたので、併せてご参照ください。