国内MBAと海外MBAの違いについて

日本のビジネススクールと海外のビジネススクールの違い、といったキーワードで本ブログに訪れる方がいらっしゃいます。これは正直わたしも知りたいところなんですが(笑)、残念ながら両方のビジネススクールに通ったことがないので、実体験としての比較は出せません。

ただ一つ言えるのは、これまで書いたように日本一国でさえも様々なビジネススクールがある中で、海外を纏めて一括りにはできるはずがない、ということです。例えば米国の草の根ビジネススクールの事情とか、昨今の欧州有名ビジネススクールのカリキュラムの傾向とか、そこまで絞り込めれば調査もできると思うのですが、十把一絡げに「海外では~」ということは私にはとても言えません。

よってここでは、私が知っている範囲に絞って海外との差異をツラツラと書きたいと思います。

米国のビジネススクールの平均年齢

Financial Timesが発表している「2014 MBAランキング」世界トップ100校の学校ごと平均年齢を見えると、アメリカのMBAの平均年齢は28歳前後に大きく集中していとのことです。国内MBAの平均年齢は30代前半~中盤が中心です。どうも米国と日本ではビジネススクールに入るための動機が違うような気がします。当然カリキュラムも学生の知識や年齢層に合わせるはずなので、違うことになるでしょう。(出典:http://wag-study-abroad.com/about/age.php)

米国のビジネススクールのケーススタディ中心?

Case MethodとLecture Methodの両方折衷型(Eclectic Method)がほとんどとのことです。(出典:http://www.fulbright.jp/study/abc/)

ケースは一つ作るのに15万ドルもかかこともあるそうです。例えばフランスの有名企業をモデルとしたケースを作る場合は、何人もの専門家がフランスに飛んで、何日も経営層に張り付いて、その後エッセンスを抽出して纏めるのですから、普通に考えてお金がかかりますよね。しかも陳腐化しやすいので、継続して開発、もしくは購入する必要があります。となると継続的にコストが発生することになります。

米国のビジネススクールの学費

マサチューセッツの最も大規模な5校のビジネススクールでは、2年間の学費が6万ドルから10万ドルするそうです。日本の場合安いところで130万円、高いところで380万円ぐらいですから、日本の2倍~4倍という感じですね。ただし日本並みに安いところもあるみたいなので、一概には比較できないようです(出典:http://www.ic.nanzan-u.ac.jp/MCENTER/pdf/wp1103.pdf)。

日経ビジネスに「ハーバードを見て米国のビジネススクールと思うなかれ」という記事が載っています(http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20121214/240999/?rt=nocnt)。海外MBAを考えられている方は、一読されることをお勧めします。

世の中IT化に伴いだれでも情報を容易に発信できるようになった反動で、真偽が定かではない情報が出回るようになりました。例えばMBAで検索すると、作成日時点に既に閉鎖されたMBAが平気で載っていたり、内容や学費について本当でないことが書かれている記事が見られます。本ブログはできるかぎり本当のことを書きたいと思いますが、MBAの選び方2でも書いた通り、あくまで自身で確認した一次情報を根拠として判断するようよろしくお願いいたします。